昨年、修復後初めて日光東照宮に行ってきました。
彫刻は色鮮やかに修復され、まるで作られたばかりのような美しさでした。ただ、個人的には経年を感じさせる重厚感のようなものも好きです。でも、今後の保存を考えると、修復は必要なのでしょう。

東照宮で目をひくのは左甚五郎の作とされる眠り猫ですが、左甚五郎という人物が実在したのかどうかは謎とされています。また、落語にも左甚五郎がでてくる噺がいくつかありますが、まるで水戸黄門のようでカッコイイ。

ただの大酒飲み(1日3升!)で仕事をしない(そのため時に一文無し)爺さんと思ったら大間違い。甚五郎が動物や花を木で彫ると、それが動いたり、花を咲かせたりして、噂が広まって客が殺到したり、目の飛び出るような金額で殿様が買ったりします。でも、甚五郎はお金には執着せず、ひどいめにあったり、人がいいばかりに損をしてきた宿屋などへ分け与えたりします。

左甚五郎の作と知ったときの人々の反応が、まるで水戸黄門が印籠を出したときのようで実に痛快。
機会があったらきいてみて下さい。

事務局 T

 

 

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